こんにちは。営業部の山口です。
昨日、東京地方では3年ぶりに木枯らし1号が吹き、いよいよ秋も深まってまいりました。
そんな秋晴れのもと、大島5丁目の現場では鉄骨の建方(たてかた)が始まりました。今まで土工事と基礎工事が続いていたので、どんな建物になるのか、全くイメージがわかない状況でしたが、鉄骨が組みあがっていくことでようやく建物のシルエットが見えてきました。
この建方作業において絶対に欠かせない存在。それが「鉄骨鳶」といわれる人たちです。普通の人なら思わず足が竦んでしまう高所であるにもかかわらず、わずか30㎝幅の大梁(H鋼)の上を縦横無尽に動き回る職人さんの動きには感動を禁じ得ません。
鳶という名前の由来ですが、建設現場の梁から梁へ飛んだので鳶と言われるそうです。鳶職の歴史は古く、江戸時代にはその技能の高さから、火事の際に火元や風下の家を解体して延焼を防ぐ火消し人足も兼ねていました。また消防署の出初式(仕事始め)で鳶職人がはしごの上で曲乗りする光景はお正月の風物詩としても有名です。
ちなみに鳶職といっても仕事の内容によって呼び方が変わります。
一般的に最も知られているのは「足場鳶」といわれる人たちで、建築現場での作業用足場を設置する人たちです。個人住宅から大規模なビルまで現場は多岐にわたり、足場の良し悪しで建物の出来が変わると言っても過言ではないぐらい重要な役割を担っています。
続いて前述した「鉄骨鳶」です。高層ビルなど高所作業が多く、大変に危険を伴う作業です。クレーンで吊り上げられた鉄骨を梁の上で受け取り、ボルトで固定していくさまはまさしく壮観です。このほか、大型の設備や機械を設置したり解体する「重量鳶」といわれる人たちもいます。
建設現場は、こうした多くの危険と隣り合わせで成り立っています。これまでも、そしてこれからも、「安全第一」を最優先にして、現場作業を進めていかなければと痛切に感じた一日でした。